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東京公害患者と家族の会

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大気汚染被害の医療費救済制度実現に向けて
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大気汚染被害の医療費救済制度実現に向けて
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私のぜん息体験

私は気管支ぜん息を発症して40年が経ちますが、今思うことはぜん息の治療が飛躍的に変わったということです。発病した当時はぜん息は発作時が苦しいので、発作の時に病院に行くという対処をしていました。気管支拡張剤等の飲み薬も処方されましたが、薬の役割が解らず調子の良い時は飲まずにいたこともありました。発病から数年、発作を繰り返しているうちに日常的に息苦しさがあり、荷物を持ったり階段を上ると心臓がバクバクしてしかたありませんでした。発作も重責になり入院をして注射や点滴を続けるようになりました。

一つ目の転機

吸入ステロイド剤の吸入をするようになってから、日常的な息苦しさが和らぎました。それまで息苦しさが強くなると気管支拡張剤の吸入をしていましたが、効果のある時間が過ぎると再び苦しくなるので再度使う、しかし段々効果のある時間が短くなり悪循環でした。毎日処方どうり吸入ステロイドを使うことで、日々の息苦しさが少なくなり、発作も減ってきました。

二つ目の転機

インフォームドコンセントが普及したことです。それまで医師に処方された薬を言われるままに服用・吸入していましたが、薬の効果や副作用などの説明があることで病気に向き合う気持ちが変わりました。特にステロイド剤の服用による副作用が多岐にわたることを知り、慎重に服用するようになりました。

 
三つ目の転機

ぜん息のガイドラインが出来たことで、どの病院に行っても一定の治療が受けられるようになりました。40年前の経験では夜間救急で診てもらうと、医師によって対応がまちまちでした。それと、ぜん息は発作の治療より発作の予防が大切だと再確認できました。症状によるステップがあり、改善を目指す目安にもなります。

最大の転機

2008年から開始された「東京都大気汚染医療費助成制度」の認定を受け、医療費負担から解放され、より効果のある薬を試すことができました。最新のぜん息治療薬の皮下注射(とても高額です)を打つようになり、劇的に症状が改善しました。2018年4月から一月6000円まで自己負担になり少し大変ですが、長年の高額な医療費の負担とぜん息発作の苦しみを思うと、医療費助成制度を全ての患者に適用してほしいと、心から願います。

 
ぜん息の原因は?

私は思います、なぜこんな病気になったのか?どうしたら治るのか?

答えはありません。

長い間ぜん息はアレルギーであると、医師の言葉や書物等を信じてアレルギーの治療(減感作療法等)を続けましたが、改善は見られませんでした。

ぜん息の原因は、アレルギー・タバコ・大気汚染等といわれますが、自分のぜん息の原因を知る患者は少ないと思います。

私は大気汚染(自動車の排ガス)がぜん息の原因になり得ると聞いたときは信じられませんでした。しかし、道路沿道から家を引っ越したところ、確かに発作の頻度が軽減したのです。家に空気清浄器を設置して外出をしないと発作は出ませんでしたが、これでは生活ができません。

私は道路沿道の大気汚染が原因の一つだと確信しましたが、ぜん息は様々な要因が複合的に作用して悪化をするのではないでしょうか。

ぜん息の現状は!

現在の医療では、成人ぜん息の場合完治は難しいと言われています。早期に適切な治療により寛解する患者もいます。医療費負担が障害になることがないように、誰でも適切な治療を受けられるような医療費助成制度が必要と体験を基にお伝えしたいです。

今、私が思うこと

ぜん息患者は非常に多くいます。症状も軽症から重篤な患者までいますが、いずれも治らないこと。何十年も治療を続け、生涯にわたる医療費負担は重いものです。患者の数が多いから!発症の原因が不明だから!

ぜん息患者のみなさん、あなたがぜん息なのはあなたの責任ですか?

安心して治療を続けたいと思いませんか?

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